木曽の大自然に触れる旅
赤沢自然休養林と御岳スカイライン、開田高原をめぐるモデルコース
(上松町・王滝村・木曽町エリア)

中央アルプス・木曽路地域にはヒノキを中心とした広大な針葉樹林が広がっており、ここまで大規模な天然林は世界的にも希少と言われています。古くから良質な木材の産地としても有名で、伊勢神宮の社殿や法隆寺の五重塔にも木曽ヒノキが使われています。たくましくそびえる霊峰 御嶽山と、その麓に広がる美しい高原や湖の景色は、「時間に追われず、自分のペースでゆっくりと旅を楽しむ」スローツーリズムを楽しむのに最適。この記事では、木曽路の中ほどに位置する上松町・王滝村・木曽町エリアの人気スポットや巡り方を紹介します。

木曽の大自然に触れる旅赤沢自然休養林と御岳スカイライン、開田高原をめぐるモデルコース(上松町・王滝村・木曽町エリア)

赤沢自然休養林、御岳スカイライン、開田高原がある上松町・王滝村・木曽町ってどんなところ?

上松町・王滝村・木曽町は木曽路のほぼ中央に位置し、特に標高が高い地域。上松町には中央アルプスで最も高い木曽駒ヶ岳がそびえ、赤沢自然休養林に代表される豊かな森林が広がります。

王滝村は御嶽山の麓にあり、日本一の木曽ヒノキ産出地。御嶽山登山の玄関口でもあり、多くの登山客が訪れます。登山口へのアクセス道路でもある御岳スカイラインは、中央アルプスを一望できる絶好のドライブコースです。

木曽町はこの地域の中心で、木曽福島駅は鉄道・バスが発着する交通の要所。御嶽山の裾野には開田高原があり、木曽馬の里では在来種である木曽馬の乗馬体験や、高原散策が楽しめます。

赤沢自然休養林(上松町)

赤沢自然休養林は、上松町にある美しい森林で、自然を満喫できるスポットとして人気です。約760ヘクタールの広大な面積を持つこの場所には、豊かな針葉樹林が広がり、森林浴やハイキングに最適です。特に、木曽ヒノキが多く生育しており、その香りは心を癒してくれます。整備されたトレッキングコースでは、四季折々の美しい風景を楽しむことができ、特に新緑や紅葉の季節は絶景です。

このスポットの魅力の一つは、森林鉄道です。かつては木材の運搬に利用されていましたが、今では森林の中をのんびりと巡るアトラクションとなっています。

また、赤沢自然休養林はバードウォッチングや自然観察にも適しており、さまざまな野生動物や植物と出会うことができます。都会の喧騒を忘れ、リフレッシュできる時間を過ごせるでしょう。家族や友人と一緒に訪れるのもおすすめです。自然の中で心身ともにリラックスし、充実した時間を過ごしてみませんか?

寝覚の床(上松町)

寝覚の床は上松町にある絶景スポット。木曽川が作り出した奇岩や絶壁が連なり、迫力満点の風景が広がります。この名前は、竜宮城から帰ってきた浦島太郎が寝覚めたことに由来しています。

寝覚の床には、映える写真が撮れるスポットが多数あります。奇岩と自然のコントラストによる美しい景観は、SNSでのシェアにもぴったりです。周辺には整備されたハイキングコースがあり、自然を満喫しながらの散策が楽しめます。

また、近くにある「ねざめ亭」では、地元の食材を活かした山賊焼きや信州そばなどの食事やお土産のショッピングを楽しむことができます。テラス席もあり、食事を楽しみながら絶景を眺めることができるのも大きな魅力です。さらに、女性限定の「絶景パウダールーム」も名物として話題になっています。荒々しい渓谷美と美味しい食事を体験できる寝覚の床を、ぜひ訪れてみてください。

御岳スカイライン(王滝村)

御岳スカイラインはおんたけ湖から標高約2,000メートルの御嶽七合目(田の原)まで続く全長約17キロの道路で、日本有数の標高を誇る絶好のドライブコース。車窓からは御嶽山と中央アルプスを一望でき、登山をしなくても気軽に絶景を眺めることができます。特に、秋の紅葉シーズンには木々が鮮やかな色に染まり、その美しさは圧巻! 終点の田の原には、「田の原天然公園」があり、遊歩道を歩けばゆったりと大自然の彩りを感じることができます。展望台からは、中央アルプスや乗鞍岳、開田高原の大パノラマが広がります!車で木曽路を訪れる人にはぜひ訪れていただきたいスポットです。冬期は通行止めとなるので注意が必要(例年11月~4月が通行止め期間)。詳しくは王滝村役場のホームページをチェックしましょう。

おんたけ湖・自然湖(王滝村)

おんたけ湖は、標高約1,000メートルに位置するダム湖。周囲を山々に囲まれた静かな環境が魅力で、カヌーやSUPなどのウォーターアクティビティが盛んに行われています。湖上を滑るように進む感覚は独特で、まるで自然と一体になったかのように感じられます。体験ツアーを主催する「おんたけ湖カヌーツーリング」では、二人乗りのカヌーや子供用の補助シートも用意されているため、カップルやファミリーで楽しむには最適です。

自然湖は1984年(昭和59年)に発生した地震によって川が堰き止められてできた天然の湖。深い森がそのまま水に沈み、立ち枯れの木々が神秘的な雰囲気を醸し出しています。携帯電話の電波が入らないほどの山奥ですが、多くのカメラマンが撮影に訪れる人気スポットです。自然湖でも不定期ながらカヌーツアーが開催されており、大自然の中でリフレッシュすることができます。

おんたけロープウェイ(木曽町)

おんたけロープウェイは、木曽路を訪れる際には欠かせない観光スポットです。標高1,570メートルの山麓駅から2,150メートルの山頂駅までを結び、窓からは四季折々の美しい風景を楽しむことができます。春には新緑と色とりどりの花々が咲き誇り、特に山野草が楽しめる季節です。夏は豊かな緑に包まれ、秋には鮮やかな紅葉が広がり、どの季節に訪れても魅力的です(ロープウェイは4月から11月まで運行しています)。

山麓駅近くには「天空のお花畑」が広がり、目前に迫る御嶽山と色とりどりの花々が出迎えてくれます。また、愛犬と一緒に楽しめるドッグランも完備されており、なんとロープウェイにもワンちゃんと一緒に乗車が可能です。山頂駅からは御嶽山はもちろん、中央アルプス、北アルプス、乗鞍岳などの大パノラマを一望でき、天気が良ければ雲海も見ることができます。

さらに、雄大な景色に飛び込むような「お山のぶらんこ」もあり、映える写真が撮影できますよ!

開田高原(木曽町)

開田高原は、御嶽山の裾野に広がる自然豊かなエリアです。真夏でも比較的涼しい一方、冬はマイナス20℃を下回る日もあるほど寒く、開田高原マイアスキー場は雪質と眺望が抜群のスキー場として知られています。また、「木曽馬の里」は、日本の在来種である木曽馬を保護・育成している施設で、乗馬やホースセラピーを体験できます。敷地内には遊歩道も整備されており、木曽馬と雄大な御嶽山、季節の花々を眺めながら、ゆったりと高原散策を楽しむことができます。健康をテーマにした「おんたけウェルネスラボ」では、地域資源や気候環境を活かしたウェルネスツーリズムを提供しています。「滞在」「運動」「スローフード」を通じて心身の健康を促進し、木曽町の人々と訪問者が交流しながら元気になれる新たな健康づくりを実践しています。

さらに、開田高原は蕎麦の産地としても知られ、至るところに蕎麦の畑が広がっています。コシがあり、独特な甘みと豊かな香りが楽しめる蕎麦は、訪れた際にはぜひ味わいたい名物グルメです。

上松町・王滝村・木曽町エリアの巡り方

このエリアは大自然の中を気持ちよくドライブできる場所が多く、車で巡るのがおすすめ。公共交通機関を利用する場合は、各スポットへのバスが発着している木曽福島駅が起点となります。バスは本数が少ない路線が多く、季節や曜日によって運休となる便もあるので、バス会社のホームページ等で事前に確認してプランニングしましょう。


【おすすめルート①】:車で

開田高原(木曽馬の里)

⇩(約30分)

御岳ロープウェイ

⇩(約30分)

おんたけ湖

⇩(約30分)

自然湖

⇩(約60分)

御岳スカイライン(田の原天然公園)


【おすすめルート②】:公共交通機関で

木曽福島駅

⇩(バス約45分)※上松駅経由

赤沢自然休養林

⇩(バス約30分)

上松駅

⇩(バス約5分または徒歩約25分)

寝覚の床

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